人事ご担当の皆様、こんにちは。
岡山で企業研修や人材育成に関わるお仕事しています。MORE+代表の阪本です。

4月に新入社員を迎えて、6月から現場配属という企業もあるのではないかと思います。
社会や環境の大きな変化の中で、社員に求められるものが変わってきました。
人事担当の皆様は、毎年、研修の内容について検討されていることと思います。

今日は、新しい研修のひとつとして、アートを使った研修をご紹介させていただきます。

美術館の対話型鑑賞

皆さんは、日頃から美術館に行ったりしますか。
美術館の楽しみ方はいろいろだと思いますが、多くの人は美術館を訪れても
ひとつの作品の鑑賞をするのは平均10秒前後と言われています。

作品を見ると言うより美術館の雰囲気を楽しんでいる人が多いのかもしれないですね。
実際に私も美術館は教会の礼拝堂のイメージと重なって、その空間にいることに幸せを感じます。
でも、せっかくなら作品そのものを楽しめたら良いですね。

実は、美術館では作品を一緒に見て楽しむ対話型鑑賞を行っているところが増えました。

一例として、岡山県立美術館では体験ツアーを実施しています。

 

対話型鑑賞体験ツアー のお知らせ

対話型鑑賞とは、ナビゲイターとともに作品をよく見て考え、発見したことや考えたことを
言葉にして話し、他の方のお話も聞きつつ作品を見ることを繰り返しながらともに理解を深め
作品をより深く味わってもらうという、対話を基本とした鑑賞の仕方です。

ナビゲイターは鑑賞をよりよく楽しく深いものにするお手伝いをする役割を果たします。
まずは、「この絵が好き!」「何だろう?不思議な絵だな?」と言葉にして伝えることから
始めましょう。

参加者のコミュニケーションの中から今まで気づかなかった作品の魅力や人それぞれに
豊かなものの見方考え方があることに気付くことができる楽しい鑑賞です。
どうぞお気軽にご参加ください。

 

 

対話型鑑賞を企業研修に導入

私は、この対話型鑑賞を企業の研修として活用いただくことをお薦めしています。

☆新入社員や採用内定者のチームビルディング、コミュニケーション力の強化、言語化
☆管理職向けには、答えのない状態に耐えて考え続ける力(ネガティブケーパビリティ)の向上や
 多様性の受容、発想の転換など

講師によって覚える学びではなく、自ら参加して気づき、発見するという体験型の研修です。

でも、効果ってあるの?と良く聞かれます。

アート鑑賞がもたらす2つの効能

『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』の
著者である山口周氏によると、世界のエリートたちは、「
美意識」つまり感情や直感の部分で企画や
開発を判断する力
を、アート鑑賞によって磨いているのだそう。

経営の世界では従来、「分析」「論理」が重んじられてきました。
ですが、これだけだと、今日のように複雑化した社会で適切な判断をすることはできません。

人々の価値観が多様化の一途をたどる現代においては、「何が真実で、何が美しく、何が良いかを
問う姿勢
」すなわち「美意識」を使って企画や開発を判断することが必要だ、と山口氏は考えているのです。

実際、前述のジョブズ氏は、製品開発の際も芸術的な美を求めました。たとえば、プリント基板の
設計図を見て「そこは美しい」「そこはラインがくっつきすぎていて見苦しい」と、自分の美意識に
基づいて判断をしたそうです。

彼は、製品を「作品」ととらえ、マーケティングを「製品(=作品)の価値を信じさせること」だと
とらえていました。

お時間があれば、続きも読んでみてください。
https://studyhacker.net/business-success-art

 

ビジネスとは一見縁遠いと思われるアートは、実は皆さんの身近でいつも皆さんの発見を待っています。

皆さんの会社の研修は、社員の満足度の高いものでしょうか。
成長を実感できるものでしょうか。

今一度、研修を見直す時に、ぜひ美術館にも足を運んでみてください。
私は、大原美術館で対話型鑑賞を体験しました。
皆様のお近くの美術館が皆様のご来館をお待ちしています。

研修としてご興味をお持ちいただいた方は、ぜひお気軽にご連絡ください。