人事ご担当のみなさま、こんにちは。
岡山県を中心に人材採用や育成研修のお仕事をしているMORE+阪本です。
梅雨入りして、気温や湿度の影響を受けやすく、疲れも取れにくい症状が
続いている方もいらっしゃるのではないかと思います。
今日は、心の整え方の参考になればと思い、気になったコラムを
ご紹介させていただきます。
若松英輔さんのコラムより
本がうまく読めなくなるときがある。書いてあることは理解も記憶もできる。
しかし、深いところに言葉が入ってこない。そんなときは絵を見に行くことにしている。
この書き出しに心が動きました。
仕事人間、ザ・サラリーマン時代に仕事で結果を出すためにたくさんの本を読みました。
自己成長につながるものとして、多くのノウハウ本を読み、そして、そのうち大概、似たような内容だなと
思うようになり、それからは歴史小説の主人公から生き様や生き方を学ぶことに興味が移っていきます。
そして、最近、本を読まなくなったなと思った頃、帰省して母と一緒に美術館に行くことになりました。
美術館の重いドアを開けると、中は薄暗くて一瞬、光を探すような感覚に陥るけれど、次に現われた空間は
神聖でそれぞれの作品が美しい佇まいで迎えてくれます。
日常の煩わしさから解放され、静かな時間が流れる中で、心もからだも浄化されていく感覚をもつ。
この感覚が厚かましくも岡本太郎さんの感じたことにつながっていくのです。
岡本太郎とセザンヌやピカソの作品
岡本太郎がセザンヌやピカソの作品と向き合って、
「ハッと驚いた。体が震えあがる思いだった。涙がポロポロ出てきて、わが人生、絵に感動したことってほとんどないんだ。
しかし、あれには全身が圧倒されてしまった」
(『ピカソ〔ピカソ講義〕』)。このとき出会ったのは優れた絵画ではなく、自分自身である。それが岡本の実感だった。
ピカソに感動し、
「自分自身の心がふき上った。ピカソをナマの眼で見て、ほんとにそれが自分じゃないかって感じがした」と述べている。
若松英輔さんの言葉
そして、若松英輔さんのコラムは次のように締めくくられています。
真の芸術は、人間の心をふるわせるだけではない。心の奥に眠っている魂を目覚めさせる。
本を読めなくなっていたとき、絵画を前にして私が経験したのも同質の出来事だったのかもしれない。
見失っていたのは言葉との関係ではなく、自分自身だったからである。
コラム全文はこちらから:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD178N60X10C23A4000000/
アートのポジティブ効果
言葉を超えて伝える力がアートにはあります。
それは、見る人によってちょっとずつ違う感情や思いに変わります。
でも、確かに人の心を豊かにしてくれるものであり、またストレスや不安を軽減してくれたり、
無意識的な欲求や衝動に気づかせてくれるものです。
ストレス社会の中で、自分らしく輝き続ける多くの人が、たまに疲れて自分と向き合いたくなったら
ぜひ美術館を訪ねて欲しいと思います。
大切なことにきっと出会える場所になるはずです。
そして、そのアートの力を活用した研修にご興味をお持ちいただけるようであれば
お気軽にご連絡をいただければ幸いです。