「会議」という言葉を聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?
単なる報告の場、意見をぶつけ合う場、それとも時間の無駄…?
管理職時代、私がよく言っていた言葉があります。
「意見は会議で言いましょう。会議でもの申さず、陰でこそこそ言うのは陰口です。言いたいことはちゃんとみんなに伝えてください。」
会議は本来、意見を共有し、協力して物事を前に進めるためのもの。
でも、現実にはその目的が見失われているケースも少なくありません。
今回は、「会議とは何のためにあるのか?」について改めて考えてみたいと思います。
1. 会議は「報告会」ではない
会議が単なる「報告会」になってしまっているケースをよく見かけます。
情報を伝えるだけなら、メールや資料配布でも十分です。
本来の会議は、「参加者全員が意見を出し合い、最善の解決策や方向性を見つけるための場」 であるべきです。
- 報告会の例:「先月の売上は〇〇円でした」「新しいプロジェクトが進行中です」
- 会議の例:「売上が伸び悩んでいます。何が問題なのか、どう改善すべきかを話し合いましょう」
報告はあくまで前提として共有するものであり、会議の主役は「議論」 であるべきです。
2. 批判の場ではなく、建設的な場に
会議の中で注意したいのが、「批判の場にしないこと」 です。
意見を言い合う中で、相手を否定するだけの発言や、不満をぶつけるだけの発言は、会議の目的から外れてしまいます。
本来の会議では、
- 問題点を共有し、解決策を見つける
- 複数の視点を持ち寄り、より良いアイデアを生み出す
これが目的です。批判や否定ではなく、「どうすれば良くなるのか?」 に焦点を当てた発言を意識することが大切です。
3. 本当の会議とは何か?
では、本当の会議とはどんな場なのでしょうか?
① 目的を明確にする
会議が「何のためにあるのか」を明確にすることが第一歩です。
- 何を決めるための会議か?
- 何を達成したいのか?
この目的が共有されていないと、会議が散漫なものになりがちです。
② 意見を言いやすい雰囲気を作る
会議で意見を言うのが苦手な人もいます。
- 批判を恐れて発言を控えてしまう
- 「言っても意味がない」と感じている
こうした空気を変えるために、ファシリテーター(進行役)は意識的に発言を促したり、相手の意見を肯定的に受け止めたりすることが重要です。
③ 全員が建設的な意見を持ち寄る
会議の中では、ただ問題点を指摘するだけではなく、「自分が考える解決策」 を一緒に提示することを心がけましょう。
例えば…
- NG例:「これ、全然ダメですよね」
- OK例:「こういう方法を試してみたらどうでしょう?」
問題解決に向けたアイデアを持ち寄ることで、会議は有意義なものになります。
4. 会議を活用するコツ
有効な会議にするためには、いくつかの工夫が必要です。
💡 (1) アジェンダ(議題)を共有する
- 事前に議題を共有し、参加者が考えを整理しておけるようにする。
💡 (2) 発言機会を平等に
- 一部の人だけが話す場にならないよう、全員が意見を出せるよう促す。
💡 (3) 決定事項を明確にする
- 最後に、何を決めたのか、誰が何をするのかをはっきりさせる。
5. まとめ:会議はチームの力を引き出す場
会議は、ただ集まって話をする場ではありません。
「チーム全体で知恵を出し合い、問題を解決し、前に進むための場」 です。
- 報告会ではなく議論の場にする
- 批判ではなく建設的な意見を持ち寄る
- 全員が主体的に参加し、解決策を考える
これらを意識するだけで、会議の質は大きく変わります。
次回の会議では、ぜひ「本当の会議とは何か」を意識して臨んでみてください。
それがチーム全体の力を引き出し、成果を生むきっかけになるはずです✨