9月、管理職が数字を見る前に見てほしいもの
~修正予算・来期予算・来年度計画。数字と向き合う時期だからこそ~
9月が始まります。
つい先日まで、
「夏休みはどうだった?」
「暑いね」
そんな会話をしていた職場も、一気に仕事モードへ戻っていく時期です。
そして管理職にとって9月は、少し気の重い季節でもあるのではないでしょうか。
上半期の実績が見えてくる。
今年度の着地を予測する。
必要であれば修正予算を考える。
そして、来年度の予算や事業計画についても考え始める。
夏休み気分など、あっという間に飛んでしまいます。
数字と資料を前に、
「あといくら必要だろう」
「このままで目標に届くだろうか」
「来年度はどうする?」
と頭を抱える管理職も増えてくる頃です。
でも、こんな時期だからこそ、私は一度立ち止まって考えてほしいことがあります。
数字を見る前に、人を見ていますか。
実績が悪いと、つい「もっと」に目が向く
売上が計画を下回っている。
利益が足りない。
目標達成が厳しい。
そんな数字を目にすると、
「もっと売らなければ」
「もっと動いてもらわなければ」
「生産性を上げなければ」
と考えるのは、管理職として当然のことです。
私自身、支店長時代には数字とにらめっこする毎日でした。
目標があり、実績があり、その差をどう埋めるのかを考える。
管理職である以上、数字から逃げることはできません。
ただ、数字ばかりを見ていると、とても大切なものが見えなくなることがあります。
その数字をつくっているのは、人だということです。
修正予算は「数字を直す」だけではない
修正予算を考えるとき、
「不足分をどう埋めるか」
だけを考えてしまうことがあります。
でも、
売上を増やすなら、誰が担うのか。
新しい施策を始めるなら、誰が動くのか。
業務を増やすなら、現場に余力はあるのか。
そこまで考えて初めて、実行できる計画になります。
数字の帳尻が合っていても、
それを実現する人たちが疲弊してしまえば、長くは続きません。
だから修正予算を考えるときこそ、
「この計画を、今のメンバーで本当に実行できるだろうか」
という視点を忘れないでほしいと思います。
来年度予算には「人の余白」も入っていますか
そして、来年度の予算。
売上。
利益。
経費。
人件費。
採用。
設備投資。
研修費。
さまざまな数字を積み上げていきます。
でも、計画表にはなかなか表れないものがあります。
それが、
人の余白です。
来年度、新しい仕事を増やす。
新しい人を採用する。
新しいサービスを始める。
それなら、その人を育てる時間も必要です。
管理する人の時間も必要です。
既存のメンバーが新しい人をフォローする余裕も必要です。
計画上は「1人増員」でも、
入社した翌日から100%の戦力になるわけではありません。
人を採用するなら、
育てる時間まで予算と計画の中に入れる。
私は、これがとても大切だと思っています。
来年度計画を、管理職だけでつくらない
もう一つ、この時期におすすめしたいことがあります。
来年度の計画を考えるとき、
管理職だけで答えを出さないことです。
現場の人たちは、管理職には見えていないことをたくさん知っています。
「この作業、実はかなり時間がかかっています」
「お客様から、こんな要望が増えています」
「ここを変えたらもっと効率がよくなると思います」
「この仕事は、もうやめてもいいのでは?」
そんな声の中に、来年度のヒントが隠れていることがあります。
だから、
「来年度、もっと良い職場にするなら何を変えたい?」
と聞いてみる。
数字だけでは見つからなかった課題やアイデアが、そこから見えてくるかもしれません。
9月は「足りないもの」を探す季節ではなく
実績を見ると、
どうしても「足りないもの」に目が向きます。
目標まであと○%。
売上が○万円不足。
人員が足りない。
時間が足りない。
でも、来年度を考える今だからこそ、
「今年、何ができるようになったのか」
にも目を向けてほしいと思います。
成長した人。
新しく任せられるようになった仕事。
改善できたこと。
お客様から評価されたこと。
チームとして乗り越えたこと。
それらも、立派な今年度の実績です。
数字には表れない「できるようになったこと」が、来年度の力になります。
数字と人を、別々に考えない
予算は大切です。
実績も大切です。
計画も必要です。
でも、
数字をつくるのは人です。
そして、人は数字だけでは動きません。
安心して働けること。
自分の仕事に意味を感じられること。
成長を実感できること。
困ったときに相談できること。
「自分もこの計画に関わっている」と思えること。
そうしたものがあって初めて、計画は現場で動き始めます。
9月。
管理職の皆さんの机の上には、これからたくさんの数字が並ぶと思います。
そんなとき、ときどきパソコンから顔を上げて、
一緒にその数字をつくってくれる人たちを見てください。
今年度、あと何ができるだろう。
来年度、どんなチームにしたいだろう。
そして、
そのために、自分はメンバーに何ができるだろう。
修正予算や来年度計画を考える時間が、
単なる「数字合わせ」ではなく、
来年の人と組織を育てる時間になればいいなと思います。
来年度の計画に「人を育てる予算」も
企業研修のご相談をいただく中で、
「問題が起きてから研修を考える」
というケースも少なくありません。
でも、本来の研修は問題が起きた後の対処だけではなく、
これからどんな組織をつくりたいのかを実現するための投資
でもあります。
管理職育成、心理的安全性、子育て世代への支援、チームの相互理解、離職防止。
来年度の予算や人材育成計画を考え始めるこの時期だからこそ、
「来年、どんな人を育てたいか」
「どんな職場にしたいか」
から研修を考えてみませんか。
来年度の研修計画や人材育成について、まだ具体的に決まっていない段階からでもご相談いただけます。
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